松平 敬 バリトン リサイタル

〜 ことばから声へ、声からひびきへ 〜


声のための
セクエンツァ III (1966) / L. ベリオ (1925-2003)

バリトンとトランペットのための
天気予報所見 (1983) / 湯浅 譲二 (1929-)

ティアクライス (1975) / K. シュトックハウゼン (1928-)
12個の半音階リンを伴う声のソロのためのヴァージョン(松平版)

声、打楽器、トランペットのための
3つのインヴェンション (1994-2004) / 川島 素晴 (1972-)[委嘱初演]

バリトンと打楽器のための
カッサンドラ (1987) / I. クセナキス (1922-2001)

共演:曽我部 清典(トランペット) / 神田 佳子(打楽器)
音響:川崎克己

2004年4月23日(金) 19:00開演(18:30開場)
北とぴあ つつじホール(JR京浜東北線王子駅北口下車徒歩2分)
無事終了しました。ご来場頂きました皆様、ありがとうございます。
CD販売のお知らせ
リサイタル当日、会場ロビーにて
「松平敬/声のすべり台」(自主制作盤、CD-R)を販売致します。
定価1000円、演奏会会場のみでの限定30枚の発売となります。
(完売しました。お買い上げありがとうございます)
収録曲はクセナキス「カッサンドラ」、ケージ「龍安寺」です。





「ことばから声へ、声からひびきへ」松平敬著>>こちらもお読み下さい

 松平敬による『ティアクライス』ソロ・ヴォーカルヴァージョンを初めて聞いたとき(2002年)の驚きは忘れられない。もともとオルゴール用のメロディから発展したこともあり、それ以前のヴァージョンはことごとく器楽曲で、誰もがメロディアスでむしろ保守的な室内器楽曲としての『ティアクライス』に慣れきっていたところへ、松平バージョンは多彩な声楽表現の可能性を展開する実験場となっていたからだ。「理想的な楽器」(シュトックハウゼン)としての声の可能性はその連続性にある。声は松平敬というアーティストの身体を媒体として、男と女、音楽とノイズ、言葉と音響を自由自在に横断するだろう。
[清水穣・同志社大学助教授]

Dear Mr. Takashi Matsudaira,
An our "Stockhausen Kurse Kuerten 2003" are over by now, I want to thank you for your remarkable performances of TIERKREIS in 2002 and 7 LIEDER DER TAGE in 2003. I was (and am) particularly pleased to include voice version of the compositions in our program. Your interpretation were most original. I hope that you find opportunities for performances of these works in your country which I love so much after having lived there several times for long periods. Wishing you a great audience and lot of artistic success I greet you cordially.
[K. シュトックハウゼン・作曲家]

 「松平敬」・・・その存在は、私が東京藝大に在学していた頃から、「1年上の声楽科に凄いやつがいる」と、作曲学生の話題であった。概してソルフェージュに疎い「うた科」の中にあって、作曲学生でも難関のスコアリーディングまでも履修していた彼は、当時から並外れた能力を駆使して新しい音楽に取り組んでいた。卒業してから久しぶりに彼の存在を意識したのは、彼自身が運営するウェブサイトに辿り着いてからである。シュトックハウゼンへの熱い眼差しと、現代音楽への真摯な取り組みの様子が窺え、その見識には我々でも舌を巻く。やはりただものじゃなかったな、と思っていたところに、昨年2月、大阪でのクセナキス特集の企画でご一緒することになる。今回も上演する『カッサンドラ』は、ファルセットと通常の発声を頻繁に入れ替えつつ殆どがポルタメントで歌われるという難曲で、出回っている録音などは完全に凌駕する誠実な読み込みと、強烈なパフォーマンスを披露してくれた。その成果を目の当たりにして、私はそそのかした。「絶対、リサイタルやって下さい!!」・・・そして組まれた曲目たるや、ご覧の通り。まず冒頭、かの『セクエンツァ』を男声版で歌うというのだから驚きである。続く、湯浅の『天気予報所見』は、シアトリカルな要素も含まれた何とも奇妙な作品。作曲者も監修した松平版、オリジナルの『ティアクライス』の凄まじさは、別文に詳しい。後半はまず、私が10年前から書き進めてきた連作『インヴェンション』。日本語を様々な観点で実験的に扱ったもので、今回は3曲目を書き下ろす。で、トリは、昨年の感動を再び、クセナキスの『カッサンドラ』である。曽我部清典&神田佳子という、現代音楽のスペシャリスト達の共演も得て、ますます、期待値は高まるばかりである。さて。いまだかつて、世界的にも、こんなリサイタルを行ったバリトン歌手が、いたであろうか・・・。
この「事件」、絶対に見逃せません。
[川島素晴・作曲家]



松平 敬(まつだいら たかし)声
愛媛県宇和島市生。東京芸術大学音楽学部卒業、同大学院修了。教会音楽のソリストとしてさまざまな作品を歌う傍ら、ラッヘンマン作曲「マッチ売りの少女」などの日本初演への参加など、前衛音楽の演奏にも積極的に取り組む。2000〜2003年にはドイツのキュルテンで開催されたシュトックハウゼン講習会へ参加、2001年、2003年には同講習会に於けるコンサートに出演しシュトックハウゼンの「ティアクライス」「7つの曜日の歌」を作曲者の監修のもと演奏、その演奏はいずれも作曲者自身より高い評価を受けた。2003年大阪でのクセナキス作曲『オレステイア』の完全全曲版日本初演においては、長大かつ演奏至難な「カッサンドラ」「女神アテナ」の楽章のソリストとして参加、その超絶技巧は多くの聴衆を圧倒した。現在、聖徳大学非常勤講師。

神田佳子(かんだ よしこ)打楽器
横浜生れ。東京芸術大学卒業及び同大学院修了。1996年及び98年ダルムシュタット国際現代音楽夏期講習会に参加し、奨学生賞を受賞。現代音楽を軸に美術やダンス等とのコラボレーションや様々な分野で即興演奏も行う他、PERCUSSION TRIO[The Birds]、Ensemble contemporary α等のメンバーとしても活動中。2002年ヴァイオリンとパーカッションのデュオ「C⇔Yプロジェクト」のCDをリリース。
ホームページ > http://homepage3.nifty.com/yoshikokanda/

曽我部清典(そかべ きよのり)トランペット
東京芸術大学卒。現代音楽のスペシャリストとして内外の新作の初演に携わる一方、上野の森ブラスのコンサートマスターとして吹奏楽関係のファンも数多い。ここ数年は、ヨーロッパ主要都市でソロリサイタルを開催。ベルギー在住のピアノとギターとのユニット「The Mercury Project」でも活動中。ALMレーベルより4枚のCDをリリース。日本トランペット協会常任理事。洗足学園音楽大学講師。コンテンポラリーα・東京現代アンサンブルCOmeT・Brass Extreme Tokyoメンバー。
ホームページ > http://www.jade.dti.ne.jp/~ebakos/

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