October 17, 2003
Koyaanisqatsi
伝説の映画コヤニスカッツィがついにDVD化されました(詳しい商品情報は画像をクリックして下さい)
早速購入して見てみました。武満徹がけなしていたり、坂本龍一の「いかにも」なコメントがあったりと半信半疑で見始めましたが、これはとても面白い映画だと思いました。
大自然の映像も人間世界の映像も音声をはぎとられ、代わりにフィリップ・グラスの音楽が組み合わされ、映像の大部分は早回しや遅回しで再生される事により地球上の出来事を「神の視点」で極めて客観的に見る事が出来るようになっています。
その「神の視点」で見ると自然界のものであろうと人間の作ったものであろうとすべては「パターン」の集積にすぎず、そのことを同じくミニマルなパターンの集積によって構成されたフィリップ・グラスの音楽が強調していますが、一人一人の人間はライフゲームのひとつひとつのドットにしか過ぎない、ということを強く感じさせます。
人間どころか、動物すらいないグランドキャニオンの広大な映像がゆったりした音楽で延々と続いたあと、人間の作り出したものが次々と呈示され始め、人間が自然を破壊する邪悪な存在であることが強調されますが、しばらく映像を見続けている内に、人間世界の事象も形や動きにおいてパターンの集積に過ぎない、という意味で、結局は自然界に属するものだ、というように認識が変わってきます。
ビョークは「人間が自然を破壊しているけれども、自然界を守っていかなければならない」といった考え方は自然界の力の大きさを全く理解していない傲慢な考え方だ、と述べています。なぜなら、火山が大噴火(それも自然界にとってはごく普通のことです)したとしたら、そのふもとにいる人間はまったく為す術がないからです。自然がすこし、ぶるっと動いただけで人間のような存在は一瞬にして消されてしまうのです。
この映画はそうしたメッセージ性をはぎとって単純に映像としてみてもとても面白いです。ひとつひとつのアイデアにはありがちなものもありますが、最初から最後まで徹底して同じ手法を用いていますし、なによりフィリップ・グラスの音楽との相性が非常に素晴らしいです。
ここまで徹底して音楽と映像のつながりを意識しているので、映像付きの音楽作品として鑑賞してもいいレベルになっているのです。

結局、今日明日は行けそうにないので、私もこのDVDを購入します。
悲しいよな嬉しいよな。
ラストシーンの宇宙ロケット打ち上げ失敗爆発炎上は、チャレンジャー号打ち上げ失敗事故を予言したとか言われたこともありましたが、まぁ想像したり表現したりできることは起こりうるということなのだと思います。
まっちゃんのご指摘のとおり、パターンの集積/相似形というのはこの映画で随所に見られますね。都市光景を上級から撮影した映像が、集積回路の映像になっていくシーンとかですね。
ところで、東京暮らしをしてみて、あの映画のラッシュアワー早回しの部分は実在するのだという確信を得たような気もします
りろ@涅槃 : October 17, 2003 08:41 PM昨日夜仕事から帰って「ポワカッツィ」を見ようと思ったのですが、途中で断念しました。
この手の映画は体力と集中力が必要ですから。。