January 13, 2008
シュトックハウゼン講習会2008
突然のシュトックハウゼンの逝去でどうなるか危ぶまれていた今年のシュトックハウゼン講習会は、「特別仕様」で行われることになりました。
詳細は以下のリンク(パンフレットのPDFへのリンクもあります)をご覧下さい。
http://www.stockhausen.org/stockhausen_courses.html
通常は一週間強に渡って行われていた本講習会は、今年は1週間延長し、「サウンド・プロジェクション」のためのコースがそこで行われます。
講師は、長年シュトックハウゼンのミキシング・ボードの傍らでアシスタントを務めていたBryan Wolfや、同じくエンジニアとして働いてきたIgor Kavulek(彼は2005年の来日公演にも同行しています)が務め、シュトックハウゼン作品に求められる、スピーカーなどの機材の設定、マイクの立て方やバランスの取り方などの講習が行われるようです。
パンフレットにも引用されているシュトックハウゼンの言葉によると、サウンド・プロジェクションは「指揮者よりも重要」で、その技術を「ピアニストのように練習しなくてはならない」重要な役割を持っていて、シュトックハウゼンがこの分野での後継者を求めている、と発言していたのは私も何度も直接聞いています。
そして、実際に、そうした側面をきちんと考慮しないと作品の面白さが聴衆にきちんと伝わらないことも様々な演奏を通じて痛感もしています。
そして、その期間のコンサートは毎晩ひたすら電子音楽が上演されます。
「習作I、II」「少年の歌」「コンタクテ」「テレムジーク」「ヒュムネン」「見えない合唱」「オクトフォニー」「金曜日の電子音楽」「水曜日の迎え」「水曜日の別れ」「宇宙の脈動」などといった初期から晩年までのほとんどすべての電子音楽が網羅されている濃密な内容になっています。
その後の一週間は毎年の内容とほぼ同じ内容ですが、声楽クラスの講師は、しばらく毎年来ていたテノールのフーベルト・マイヤーに代わり、バスのニコラス・イシャーウッドが久々に復活しています。
コンサートでは「KLANG10時間目:輝き」(ファゴット、ヴィオラ、クラリネット、トランペット、トロンボーン、オーボエ、テューバのために)のドイツ初演、「KLANG13時間目:宇宙の脈動」の再演、「KLANG3時間目:自然な持続時間」の24曲全曲演奏などが目を引きます。「カレ」の4チャンネルによるプロジェクションや、カティンカ、スージーの「ドリーム・チーム」で「アヴェ」の至福な演奏をまた聴けるのも楽しみです。
シュトックハウゼン自身によって行われていたコンポジション・セミナーは当然不可能なのですが、彼のアシスタントを務めていたこともあり、この講習会でもアナリーゼのレクチャーをやっていたRichard Toopが行うことになり、「モメンテ」「天国の扉」「宇宙の脈動」のアナリーゼを行うそうです。
加えて「宇宙の脈動」の極めて複雑なミキシングの補佐を行ったフライブルクのスタジオのスタッフによるレクチャーも行われるそうです。
驚くべきは、受講料の価格設定です。2週間参加しても、通常の1週間の受講料と同じ360ユーロです。当然滞在費も余分にかかりますが、それでもかなりお得な価格だと思います。
ちなみに、パンフレットのシュトックハウゼンの写真は背景を消しているだけですが、天国のミキシング・ボードに座っているかのように見えます。
毎年、受講生全員からのシュトックハウゼンへのプレゼント(寄せ書きなど)、という企画がありましたが、今年からはそうしたものも無くなるのですね。ちょっと悲しいです。
まっちゃん@シリウス : January 13, 2008 01:25 PM | Stockhausen
Brian・Wolfは僕のStuttgartでの同僚ですね。
ミルコ・ケレメンとウルリッヒ・ズーセの弟子です。
アメリカ人で彼女がフランス人です。
彼のドイツ語はかなりアメリカ訛りです。
いつもはStockhausenの音響担当ですね。
要は主人がいないのでどれだけ集まるかでしょう。
BrianではなくBryanですね。
ここ数年は受講生のコンサートでBryanにサウンド・プロジェクションをやらせることも時々ありましたが、今年からは彼が全面的にやらなくてはならないので相当なプレッシャーだと思います。
シュトックハウゼンの前で演奏するのは毎回非常に緊張しましたが、アメリカ人らしい気さくな彼のフォローで気持ちが随分と楽になったものです。
まっちゃん@シリウス : January 13, 2008 11:29 PM先日は、本当にありがとうございました!
さて、今年のキュルテン情報を早速☆ですね。
ぜひまた、ミーティングを。。。近場でお願い致します(^^)
おおたまき。さん>
こちらこそ、お世話になりました。
遂にキュルテン・デビューでしょうか?
いずれにせよ来年「あの」デュオ曲をやらなくてはならなくなりましたから、早めに準備しておくのも悪くないと思います。
Bryan頑張ってほしいですね!
あのアメリカなまりの柔らかめドイツ語のおかげで、ちょっと緊張がほぐれた事有りました私も。。。
サウンド・プロジェクションとても興味あるなあ。。。
久々のニコラス登場でビシビシレッスンでしょうか!? ピアノ曲12番のレッスンをして頂いた時はとってーーーも勉強になりました。ピアノの講師人とは正反対だったりしたけど、私は彼にピアノのクラスもやって頂きたいって思ったくらい。
楽しみですねえ。
チョコレーコさん>
ニコラスは相変わらず厳しいでしょうね。
コンポジション・セミナーの時に隣に座っていたら、サンプルで聴いていたLICHTER-WASSERのCD音源を聴きながら譜面を見比べて、このソプラノ歌手はここのクレッシェンドをきちんとやっていない、とかfとpのコントラストが付いていないとかブチブチ文句言ってました。
Sujaも私のレッスンを聴講していて、あとで「いくら何でも厳し過ぎよね〜」とも言ってました。
それはともかく、シュトックハウゼンを歌う時のツボを的確に教えてくれると言う点では非常に良い講師だと思います。
まっちゃん@シリウス : January 14, 2008 08:04 PM今年はサントルアカントとダルムシュタットとシュトックハウゼンがまったく同じ時期に開催される、とんでもない年になりましたね。
kasumoerer : January 18, 2008 01:53 PMkasumoererさん>
シュトックハウゼン講習会は会場として使う学校の夏休みの時期によって決まりますが、今まで年ごとに時期が変わっていたのが、法律改正でヴァカンスの時期が地方ごとに固定になったそうで、ずっと7月中旬の開催ということになりそうです。
個人的には8月開催にしてもらうと色々と助かるのですが。。
まっちゃん@シリウス : January 19, 2008 12:29 AMBryanでしたか。
いつもブライアンといっているので綴りまではほとんど見たことはないですね。StuttgartのStaatstheaterで働いているはずです。彼の曲はダルムシュタットで一回だけ聴いたことがありますね。それだけです。