June 22, 2008
KLANG10時間目GLANZ・世界初演ライヴ録音
今月の19日にオランダで初演されたシュトックハウゼンの遺作「KLANG10時間目:GLANZ 輝き」のライヴ録音(演奏はASKOアンサンブル)をオランダ放送のホームページより聴く事ができます。
以下のリンクの下の方にこの日演奏された作品の音源へのリンクがあり、その中にこのGLANZへのリンクもあります。接続に少し時間がかかりますが、のんびり待っていれば再生が始まります。
http://hollandfestival.radio4.nl/page/radiotv/4557
この40分弱の作品はファゴット、ヴィオラ、クラリネット、トランペット、トロンボーン、オーボエ、テューバという風変わりな7重奏のための作品ですが、金管楽器は限られた場所しか登場しません。
5時間目の「ハーモニー」では木管楽器による幅広い音域を使った演奏至難なアルペッジョが頻出していましたが、この作品の木管楽器やヴィオラのパートにもそうした音形がでてきます。
この長大な作品の感想を書くのは簡単ではありませんが、「光の日曜日」やこれまで聴いてきたKLANG諸作品で顕著だった、楽器本来の音色そのものの美しさを重視する方向性の延長線上にあります。特殊奏法はほとんど出て来ませんし、テクスチュアも簡素なのですが、それでもありきたりの音楽に陥る事なく、これまで聴いた事のない神秘的な美しさに満ち溢れた作品に仕上がっていました。
この作品は今年度のシュトックハウゼン講習会でも演奏される予定ですので、実演を聴くのが楽しみです。
まっちゃん@シリウス : June 22, 2008 10:58 PM | Stockhausen
聴きました。ロングトーンが多いので、易しい曲ではないですね。アルペジョというより「回転する音形」かな?メシアンが言ったイディオムがまさかKLANGに出てくるとは思わなかった。
Kasumoerer : July 27, 2008 09:56 AMKasumoererさん>
ちなみにこの作品にもテンポの半音階がごっそり出て来ます。指揮者なしのアンサンブルなので、リハは大変かと思います。
キュルテンで実演を聞きましたが、初演の時よりもかなり集中力が不足しているような印象を受けました。テクスチュアがシンプルなのでちょっとずれただけでものすごく目立ちますし、あの細かい音形も不明瞭になりやすいです。
ちなみに「5時間目」では長く弾き伸ばされた音が3〜7音のメロディー断片を形成し、それが音域を広げ音価を圧縮し繰り返す事でメロディーをハーモニーへ変容させようというコンセプトとなっています。
6〜12時間目はこの素材を三重奏に転用したもので、このGLANZでもファゴット、ヴィオラ、クラリネットの3人が主要な役割を占めます。