--- その他の音楽 ---

June 19, 2008

アンデスの笛の音

andes25f_01.jpg
「アンデス」とは右の写真にある鍵盤ハーモニカのような楽器ですが、その正体は実は笛です。
各鍵盤に笛がついている仕組みなので、パン・フルートに鍵盤がついたようなイメージでしょうか。

栗コーダーカルテットのアルバムの中でこの楽器が使われているのですが、どんな深刻な曲もゆる〜くしてしまうほのぼのとした音色を持っています。

ネットで見つけて思わず注文しましたが、以前当ブログでも紹介した近所のスーパーで流れている変なメロディーを早速試奏してみました。

http://tierkreis.web.infoseek.co.jp/sounds/hibari.mp3

ちなみに楽器の画像をクリックすると販売元のサイトへ飛びます。

まっちゃん@シリウス : 01:26 PM | コメント (3)

June 01, 2008

逆行反行形

入力した文字(アルファベットのみ有効)を自動的に上下左右に逆転した状態にするJavaScriptの組み込まれた頁です。

http://www.revfad.com/flip.html

¿noʎ ǝɹɐ ʍoɥ

こうした文字列を簡単に作れます。だから何かの役に立つ訳ではないですが、あたかも12音技法の逆行反行形を思い出させます。

ところで、本日は明日の「双子座三重奏団&エクスドット」ツインライヴのリハ、気がついたら11時間ぶっとおしで練習していました。かなり濃密な内容ですので、今からでもまだ申込みOKです、こちらよりご予約下さい。

まっちゃん@シリウス : 11:42 PM | コメント (0)

May 03, 2008

雲のきょうりゅう

小学校の授業で音楽を大音量で流され、精神的苦痛を受けたと訴えた元生徒が訴訟を起こし、大阪地裁が慰謝料など170万円を払う判決を出したそうです。

ソース:http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805020070.html

この事件自体に対して私がわざわざコメントするつもりはないのですが、気になったのはリンクに張ったasahi.comの記事の中の以下の部分です。

判決によると、音楽担当の女性教諭は02年、「音楽を体感させる」として、教科書の掲載曲「雲のきょうりゅう」のCDを大音量で3回流した。

ここで名前を出された曲自体が迷惑だなと思うのですが、私は以前教材の範唱の録音の仕事(独唱も合唱も)を結構やっていて、この曲名に聞き覚えがあるのです。
多分、この曲(合唱で)録音した事があるのではないか、と思います。
録音に立ち合った作曲者の空気感がなかなか個性的だったので記憶に残っているのですが、もし、私が参加した録音を聴いて苦痛に思ったのだったら、(不可抗力ですが)ちょっとショックですね。

別の教材のバラード系のある曲は録音しながら、ベタな展開だなぁ、などと思っていたのですが、中学校でこの曲は大人気です、と某所で聞いたりと、人の感性は様々だなと思いました。

「音楽を体感させる」として大音量で流すのならインキャパシタンツだろ、と個人的には思いますが、これを音楽の授業で流したら慰謝料170億円取られそうです。

まっちゃん@シリウス : 11:57 AM | コメント (2)

April 26, 2008

事典・世界音楽の本

sekaiongaku.jpg定価8400円、548ページ、ハードカバーの重量級の本ですが、内容も重量級です。「事典」とは書いてありますが、まずは1ページ目からじっくりと順番に読んでいくべき構成になっています。

「世界音楽の本」というタイトルですが、この地域ではこういう音楽が盛んで、などと西洋の視点から民族音楽の特徴や歴史を書き連ねるのではなく、地球全体を様々な地域の様々な音楽の相互浸透する音楽世界という視点でとらえた上で、音楽の歴史や特徴を記述していこうという壮大な試みをおこなっているのが非常に独特です。
その意図を実現するために起用された、高橋悠治、佐々木敦、大友良英、大熊ワタルなど多彩な執筆陣も魅力です。

リズム、音色、制度、20世紀音楽史、日本音楽の20世紀、グローバリズムと現代の問題、という大きな6つの章から構成されていて、例えば第1章の「リズム」の構成を見れば、この本の独自性がよく分かると思います。

足のリズム
 歩きとビート
 行列
 方向と中心
 不均等なリズム
 視点分割運動とポリリズム
手のリズム
 イスラーム文化のリズム
 手がつくるリズム
 朝鮮半島のチャンダン
息のリズム
 アジアの声 息のリズム
 笛のリズム、尺八
リズムの文化横断
 北米のシンコペーション
 アフロ・キューバン
 機械のリズム
声と歌
 音色
 太鼓ことば・口三味線
 かたる となえる
 歌の場
 ちがう声がいっしょに歌う
 歌芝居

20世紀音楽史の項も、もちろんクラシックの現代音楽について述べたものではなく(西洋における一傾向としては紹介されています)、ジャズのようなものはもちろん、ラテン、アフリカ、アラビア、インドにおけるポピュラー音楽の歴史について幅広く触れ、音楽そのものにも大きな影響を与える政治の役割、レコードなどのメディアの問題も取り上げられています。

多くの執筆者の文章をまとめたものなので、文章の内容には濃淡がありますし、内容の重複も若干ありますが、世界各地の純粋な民族音楽とそれを搾取し破壊する西洋文明、というありがちで単純な見方では世界の音楽の動きはとても捉えられない、ということを本全体から実感する事が出来ます。

どのような音楽であれ、他の文化の影響から完全に隔絶される事は不可能ですし、そこに西洋など他の文化がその音楽と交わった時、それは搾取なのか、折衷なのか、相互浸透による音楽の新たな発展なのか、判断するのは極めて困難です。実際はそのような多文化の複雑な混ざり合い(誤読による変異も含みます)によって世界の音楽シーンが作られているのですから、まずその現状を把握する事からはじめなくてはならないのでしょう。

かつてはシュトックハウゼンの「テレムジーク」が非西洋音楽の植民地主義的な搾取だと批判された事もありましたが、そこで音楽的に実現されているのは、世界各地の音楽の電子的な手法を用いた相互変調による融合であり、これはまさにこの本で述べられている世界の音楽の状況を、一つの音楽作品として表現したものということになります。

まっちゃん@シリウス : 08:44 AM | コメント (0)

April 02, 2008

太鼓・1〜100歳

1〜100歳の100人の人が太鼓を叩く映像を繋げた動画です。
ただそれだけで特別な編集もしていないのですが、人生の縮図を表しているようですし、一つの楽器が奏でる多様なサウンドの繋がりも面白いです。

まっちゃん@シリウス : 05:03 PM | コメント (3)

March 27, 2008

チベットの少女の唄

作曲家の安野太郎さんが、現在のチベット情勢を憂い、音楽を通じてチベットの平和のための輪を広げようとする試みを行っていますので、紹介します。

詳しくは以下の安野氏のブログ記事をお読み下さい。
皆様へフリーチベットプロジェクトのお誘い

簡単に要約すると、チベットの少女が歌っている短いメロディーを皆で録音し、それをミックスすることで、大きな歌声の輪を広げていこうということです。
この企画に参加した始めの10人の方の演奏をミックスしたものはこんな感じになります。
10人ミックス(mp3)

私もリンを伴奏に歌った録音を送りました。
http://db2.voiceblog.jp/data/p2p-ftp/1206509604.mp3

現在17人分の録音が集まっているようですが、もっと沢山の人に参加してもらえるとすばらしいと思い、こちらでも紹介してみました。
上記の安野氏のサイトにはそのメロディーの楽譜、音源、クリックなどがありますので、テンポだけ合わせてそのメロディーを歌ったり演奏したりして録音した音声ファイルを送るだけで参加できますので、興味のある方はどうぞ。

まっちゃん@シリウス : 11:53 PM | コメント (6)

January 01, 2008

「お正月」アナリーゼ

あけましておめでとうございます。
さて、お正月らしい話題から。

昨日のエントリーでも紹介したレゲエ風「お正月」ですが、どんな曲でもレゲエのリズムを乗せれば様になる訳ではないのです。そういう意味でも「お正月」とレゲエがピッタリと合うのは奇跡的といっても良いと思います。

一応もう一度、恥ずかしくて自分で失笑してしまう録音のリンクを張っておきます。
http://tierkreis.web.infoseek.co.jp/sounds/oshogatsu.mp3

その原因を考えてみると、お正月のフレーズ構造、リズム構造に秘密がありそうだということが分かりました。
まず、レゲエのリズムにフィットするためには、あの刻みのリズムとコントラストを成す周期のフレーズが必要で、簡単に言うとフレーズのあまりに短い曲はこのリズムに合いません。
かといって、フレーズ構造が単純すぎてもつまらないので、時折フレーズが伸び縮みすることによる変化も重要です。

それで、この「お正月」ですが、童謡で典型的な同じリズム、フレーズの繰り返しに留まらない工夫が感じられます。

まず初めの「もういくつねると お正月」のリズム構造は8分音符を単位とすると4-2-1-1-2-2-4-2-2-2-2-6となっていて4小節のフレーズを作ります。4分の4拍子で4小節というのは童謡というジャンルではかなり長い部類に入ります。そして前半2小節の4-2-1-1-2-2-4(もういくつねると)というリズム構造はほぼシンメトリーになっていて、その結果として出てくる音価の収縮、拡大の変化が、続くフレーズの4分音符の繰り返し(お正月)と対比を形作ります。この部分だけでもレゲエのリズムに合う要素を持っているのですが、さらにその次のフレーズがレゲエ的に「おいしい」構造になっています。

次の「お正月には凧上げて」のリズム構造は1-1-1-1-1-1-2-1-1-1-1-2となりフレーズは2小節に縮まります。4分音符が支配的だった初めのフレーズに比べて、ここではその半分の音価の8分音符が支配的となり、フレーズも4小節から2小節へ半減します。つまり、やや大袈裟に言えばフレーズごとテープの早回しのように圧縮された、ということになります。さらに、8分音符で喋るようなメロディーのパターンはレゲエでもよく見られるもので相性は抜群です。

そしてこの2小節のフレーズとほぼ同じ構造がもう一度繰り返され、最後に初めの4小節フレーズが戻ってくることによって、A4-B2-B2-A4(数字は小節数)という全体の構成が完成されます。
ちなみに、本題からそれますが、A-B-B-Aという構成はちょっと珍しいと思います。A-A-B-AとかA-A-B-Cといった「起承転結」的な構成が一般的だからです。

そして、メロディー構造ですが、多くの童謡と同様、ペンタトニックで出来ていて、これもレゲエの音楽性とぴったりです。
ついでにメロディーのラインも分析してみると、初めと最後のフレーズはほぼ同一のメロディーで、主音から第5音に上行し再び主音に戻ってくる構造、真ん中の2つのフレーズは、どちらも、下行→上行というラインを描きますが、2つ合わせて主音から第5音へ下行しオクターヴ上の第5音へ上行していくラインを描き、両側のフレーズの山型のメロディー・ラインとうまくコントラストを作っています。

ちなみに和声進行は原曲のままではレゲエのリズムにうまく合わないので、録音に際して若干のリハモナイズをしています。
後で気が付いたのですが、ベース・パートはかなり低い音域の倍音の少ない音色を使っているため、パソコンの小さなスピーカーではそのパートは再生できないかもしれません。我が家のPowerBookの内蔵スピーカーではベース・パートを削ったリミックスのように聞こえました。

まっちゃん@シリウス : 12:58 PM | コメント (2)

December 31, 2007

レゲエなお正月

今日スーパーに買い物に行ったら、店内でレゲエ風にアレンジされた「お正月」が流れていました。この曲にレゲエのリズムがぴったりだということを発見して感動した私は、帰宅後早速、自前で「レゲエ風お正月」を録音しました。
お正月ののんびりした雰囲気とレゲエのパラダイスでゆるい感じがぴったりくるのです。
年末に合わせるべく慌てて録音したので粗いですが、ご興味があれば以下のリンクからお聴き下さい。

http://tierkreis.web.infoseek.co.jp/sounds/oshogatsu.mp3

よいお年を。

まっちゃん@シリウス : 06:30 PM | コメント (6) | トラックバック (0)

August 31, 2007

音律ソフト「Scala」

音律&微分音マニアご用達必至のソフト「Scala」というものを見つけました。
スクリーンショットなど詳しい内容は以下のサイトで見られます。
http://www.xs4all.nl/~huygensf/scala/

ここまで簡単且つ自由に音律を調整し耳で確かめられるソフトは他にはないでしょう。しかもここまで高機能で無料というのもうれしいです。各種OSのヴァージョンがありますが、Mac OS XではX11が必要です。

比率、セントのどちらでも音律を指定可能で、各種平均律(4分音や6分音による音階)、ミーントーンなども簡単に作れます。
作った音律を5度圏に表示するなど各種分析も可能で、midiキーボードに繋いで演奏することももちろん出来ます。
機械的に半音階に割り振るのでオクターヴを16個に分割するような音階でも問題なく演奏できます(但しオクターヴがキーボード上のオクターヴとずれるので注意が必要です)。

あまりに楽しくて様々な音律で即興演奏したものを録音してみました。

まずピタゴラス音律風の5音音階です。音源

次はほとんど同じ5音音階ですが純正調的なものです。3度音程が違うのが聴き取れるかと思います。音源

続いてフリギア旋法風の音律。音源

古代ギリシアのエンハーモニック(4分音)による旋法音源

高次倍音列(第60倍音以上)による微分音階です。シュトックハウゼンのXiっぽい即興演奏をしてみました。音源

続いて3分音(全音を3分割する)の音階です。音源

非オクターヴ周期の音階も当然のように作れます。
メシアンの移調の限られた旋法第2番もどきの音律ですが、オクターヴがない音階です。音源

まっちゃん@シリウス : 05:35 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

July 02, 2007

キリル文字とFINALE

来月の小さな本番でチャイコフスキーの歌曲を歌おうと計画していますが、移調して演奏するのでFINALEで移調譜を作成しました。
以前作った時(10年近く前)はロシア語の歌詞がOSの関係で入力できず歌詞は手書きで追加しなくてはならなかったのですが、いまやOSレベルでは全く追加インストールなしにアラビア文字、チベット文字、タイ文字など何でも入力、表示が問題なくできるMac OS Xですので、こちらもかなり進歩してきたFINALEでロシア語の歌詞をこの際入力した楽譜を作ろうとやってみたらどうしても文字化けしてしまいます。

FINALE上でもヒラギノなどの日本語フォントで入力すればキリル文字の表示はされるのですが、実はこれが「使えない」代物なのです。ギリシア文字などもそうなのですが、日本語フォントでこれらの文字は全角でしか出せないのです。通常のアルファベットもそうですが、半角で美しく見えるこれらの文字が全角で並べられてしまうと、非常に間抜けな感じになってしまうのです。

こちらがテキスト・エディタで入力してみたロシア語の歌詞(半角)です。

hankaku.jpg

これをコピペしてももとのフォント(Times)だとFINALE上では文字化けしてしまうので、フォントをヒラギノ明朝(全角)に変えて楽譜に入力してみたところです。

zenkaku.jpg

文字間が空くとなんとも間抜けな感じになるのが分かるかと思いますが、毎年アップグレード料金を払い続けて、いまだにロシア語の歌詞を奇麗に表示出来ないFINALEに少し幻滅しました。
といってもロシア歌曲のレパートリーは非常に限られているのと、頻繁に使うフランス語、ドイツ語、イタリア語などのアクサン、ウムラウトなどの表示は簡単にできるので、すぐこの不満も忘れてしまいそうですが。。。

などと、記事を書き、もう一度歌詞を眺めてみると綴りを結構間違えていることに気付きました。これから訂正しなくてはなりません。。

まっちゃん@シリウス : 05:06 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

April 19, 2007

聴力テスト

どこまで高周波、低周波が聴こえるか、という聴力テストをするサイトはいくつかありますが、以下のサイトは周波数ごとの聴力の差も同時に調べて結果をグラフのように表すことができます。

Equal loudness contours and audiometry

私の場合12kHzまでは問題なく聴こえますが、16kHzはかなり音量を上げないと認識出来ません。
ビートルズの「サージェント・ペパーズ〜」の最後にこの高周波がおまけで収録されていて、10年前には問題なく聴こえていたのに、今や努力しないと聴こえない有様です。

まっちゃん@シリウス : 11:07 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

April 01, 2007

続:変なメロディー

前回の記事でお知らせした近所のスーパーでえんえんと流れている変なメロディー、せっかく耳コピしたので音源作ってみました。
音色の感じもオリジナルに近い雰囲気にしてみました。

まずはメロディーだけ。

そして伴奏も入った音楽全体

チープに作ったつもりなのですが、これでもまだオリジナルよりかなりゴージャスに聴こえます。

まっちゃん@シリウス : 03:13 PM | コメント (10) | トラックバック (0)

March 31, 2007

近所のスーパーの変なメロディー

[一部フィクション有]

家の近くの小さなスーパーの店内で流れている変なメロディーがずっと気になっています。
総菜を売っているコーナーに置かれた小さな機械から流れているのですが、チープなMIDI音源風の音色でエンドレスで奏でられる不自然な展開のメロディーのつながりが購買意欲をそいで音楽に釘付けにしてしまうのです。


4分の4拍子 テンポ120 ばかっぽく
(1小節ごとに改行、8分音符単位で書いてます。休符は「・」)

ソソーラソミソ・
ソソーラソミソ・
ドドドレミーード
ミーーソソー・・
ドドドレミー・・
ドドドレミー・・
レレードレ・ミ・
ソ・ファ・ミ・レ・

(冒頭に戻り、以下同様に繰り返し)


いきなり中途半端なサビ的な(でもサビになりきれない)メロディーから始まるのも奇妙なのですが、その後のメロディーの続きたいのか終わりたいのか分からないような不可思議な展開が絶妙に変です。

一ヶ所の例外を除いてド、レ、ミ、ソの4音だけしか使わない節約精神も素晴らしいです。

伴奏は8分音符の刻みのマーチ風(ベースは1拍ずつ根音と第5音を繰り返し、和音を裏拍で刻む)なのですが、機械のスピーカーがチープなのとまわりがざわざわしているのでコード進行がよく聴き取れませんでした。
単純なI-IV-Vの繰り返しだろうと思っていたのですが、最近商品を凝視するふりをしてスピーカーに耳をよく近づけてみると、ベース進行とコード進行が意外な動きをしていることに気付きました。

以下コード進行を書きます。


(ひとつのコードネームは1小節。
ベースは前述の通り常に根音と第5音の繰り返し)

C-C-Am-Am-F-F-G-G-(以下繰り返す)


このコード進行自体はごくごく普通のものなのですが、先程のメロディーと組み合わさるとさらにメロディーの奇妙さが際立つのです。

でも作曲者が拘ったであろう部分は、Amの部分でミーソソーというメロディーがかぶさるのでそこがマイナー7thになり、Fの部分でドドドレミーとなるところはメジャー7thになるところでしょう。
基本的に知性の全く感じられないメロディーの一瞬のこだわりをスーパーの店頭で発見し驚愕と感動に打ちひしがれ、結局何も買うことなく店を去るのでした。

それ以来、このお気に入りのメロディーを自宅でリコーダーで演奏するのが日課になっています。

まっちゃん@シリウス : 08:48 AM | コメント (10) | トラックバック (0)

March 08, 2007

ヴァーチャル三味線

http://www.itchu.com/shamisen/shamisen-tone.html

三味線の画像上の弦をクリックするだけで演奏出来ます。
実際の演奏をサンプリングして作っているので音色もリアルです。

微分音マニアにもお薦め(笑)

まっちゃん@シリウス : 11:07 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

February 24, 2007

ケルン空港です

ケルンでの演奏会は無事に終わりました。
お客さんもかなり沢山詰めかけ(作曲家、演奏家などが多かったようです)、反応も上々で苦労してやった甲斐がありました。

志田さんの新作「羅生門」はアンサンブルが非常に複雑で、誰かがきっかけになる音を演奏し損ねるとそこから先が繋がらなくなってしまう感じで、前日まで25分間の全曲通せるのか心配な程でしたが、当日の全演奏者の集中具合はものすごく、自分で演奏していて、こんなにうまくいくのか、と驚いたくらいでした。

ソプラノの太田さんを除いた全演奏者はシュトックハウゼン講習会の参加経験者で、相当な修羅場を乗り越えてきている事もあり、どんなに大変な状況になっても冷静に問題点を一つずつつぶしていき、当日はしっかりと力強く演奏できた心理的な強靱さもひょっとすると「シュトックハウゼン魂」の賜物なのか、と思いました。
誰もがテンポ48はタッタッタッなどとメトロノーム無しで当たり前にカウントできたのも「キュルテン仕様」で笑えました。

ケージの「龍安寺」の「間」の多い時間感覚は日本人には受け入れやすいものですが、これをドイツ人がどのように受け入れるのかは非常に不安でした。演奏が始まった途端に、少し客席がざわつき、途中でお客さんが帰らなければいいな、と心配していましたが、だんだん聴衆が演奏に集中していくのがこちらでも感じられ、最終的には非常に評判が良かったのは驚きでした。そして、ドイツ人のほとんどは「龍安寺」の存在を知っている人でも、正しくどう発音するのか分からない、というのも面白かったです。たしかに「ryo」という発音はドイツ人には馴染みがないですから、こちらが説明する時もイタリア語の「voglio」のような感じ、と苦しい説明しかできませんでした。

日本文化会館のスタッフのドイツ人の方の流暢な日本語(e-mailが非常に整った日本語で送られたのにはびっくりしました。「取急ぎ」や「〜〜拝」といった文章にはあまりの見事さに笑ってしまいましたが。。。)や、打楽器奏者のLaszloの日本語スラング連発など、楽しいエピソードも多く楽しみながら準備できたのもよかったです。

ちなみに今回の演奏会の全内容はDeutschlandfunkによって4月に放送される予定ですので、電波の届く方はどうぞお聴き下さい。

まっちゃん@シリウス : 06:20 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

February 20, 2007

ケルン到着

先日の記事でもお知らせした23日の演奏会のために昨日ケルンに到着しました。謝肉祭の真っ盛りで街中仮装した人で溢れていてギョッとしましたが思っていたほど寒くもなく安心しました。

予約の受け付けすぎのためエコノミーを予約していたのにも関わらず、追加料金無しでビジネス・クラスの座席に座れる事になりラッキーでした。
座席は広いし料理は違うし、はじめてのビジネス・クラス体験にびっくりでした。
料理が普通の皿に載って出て来たり、もう終わりかと思ったらメイン・ディッシュがでてきたり、座席の形を色々変えられるのですが機能が多すぎていまいち思ったように動かなかったり、微妙に落ち着きがなく見えたかもしれません・・・

まっちゃん@シリウス : 06:12 PM | コメント (3) | トラックバック (0)

February 18, 2007

比率>セント

最近のシンセサイザーは平均律に限らず、ピタゴラス音律、中全音律などさまざまな音律を自由にプログラミングできますが(Logic Proにはプリセットだけで、定番の古典調律からラ・モンテ・ヤングの「Well Tuned Piano」用のものまで含む数十もの調律が用意されています)、プログラミングの方法としてはCを12セント下げる、C#は2セント上げる、などといったようにセント(半音の100分の1)を単位として調節するのが普通です。
しかし、例えばピタゴラス音律はすべての完全5度を2:3の周波数の比率になるように調律するなど、古典的な調律法は周波数の比率をもとにして決めていく場合が多いので、セントで調整するというのは少し面倒なのです。
(逆に黒鍵の音のみをすべて4分音上げる、といったような平均律を基準にした調律には便利です)
例えば100セント(平均律の短2度)を周波数の比率に直すと「1:2の12乗根」といったとてつもなく複雑な比率となる関係があるので、逆に、純正調の完全5度(2:3)は何セントになるのかを計算するのも非常に複雑で、これをひとつの音階の構成音すべてについて計算しようとすると骨が折れます。

周波数の比率をセントに直す公式があり、x:yという周波数の比率をもった音程をセントで表すと、「1200*log(y/x)/log2」という暗算では決して計算出来ないような関係があります。
例えば前述の完全5度(2:3)をこの式にあてはめると「1200*log(3/2)/log2=701.95....」となります。平均律の完全5度が700セントなので、それよりも約2セント(半音の50分の1)広いということになり、シンセでこの5度を作る場合は対応する音を「+2.0」と設定することになります。

この種の計算はコンピュータが得意とする事であるので、比率による音律をまとめてセントに直すアプリケーション(Mac OS X専用)を試作してみました(上の画像、クリックで拡大)。
「比率」と書かれたテキスト・フィールドに任意の数値を入れて「計算」ボタンを押すと、舌にセント値、および平均律とのずれ(セント)が出てくる仕組みですので、この結果を直接シンセサイザーのプログラミングに反映出来ます。
アップルスクリプトでプログラミングしているので計算する時の動作がやや遅く(Objective-Cでコードを書き直す必要があるでしょう)、レイアウトも微妙にガタガタ、計算結果をテキスト・ファイルに書き出す機能なども欲しい、など不十分なところも多いですが、音律マニアにとっては重宝するのではないでしょうか。

機能を試してみたい奇特な方がいらっしゃれば無料で差し上げます。

まっちゃん@シリウス : 03:15 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

February 07, 2007

マスタリング

録音の専門的な知識がないにも関わらず、故あって、数ヶ月後に発売されるあるCDのプロデューサー補佐のようなことを担当することになり、数週間前に録った音源(これももちろん立ち合っていました)を昨日マスタリングしました。曲数がかなり多かったこともあり、作業は12時間を超えるハードなものになりましたが、面白い体験でした。

全く異なるセッティングで録った音源(しかも音質にやや難有り)も組み合わせなくてはならなかったので、そうした音源も含めて音質、音量をひとつひとつ揃える作業は非常に忍耐の必要とされるものでしたが、エンジニアの方の技で、バラバラな音質の音源が、それなりに統一感をもって聴こえるようになるまで修復出来る様には感動しました。

細部の調整の後、通して聴いて初めて見えてくる問題点もあり、CD制作におけるマスタリングの大変さ、重要さを実感しました。

他の方は問題ないと言っているのに、私だけ、ここの2音だけ音量を少し下げて欲しい、などと最後まで細かい主張をしたりと、自分の「粘着」ぶりを再確認することにもなりましたが、エンジニアの方の拘りは私をはるかに上回っていました。0.1秒単位の、普通の人なら聞き逃してしまう小さなノイズ(多分編集の過程で発生するものです)を発見すると、目の色を変えてそこだけ取り除こうと奮闘する姿はまさに「職人」でした。

まっちゃん@シリウス : 09:39 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

October 18, 2006

「アイデア」大竹伸朗特集

idea319.jpg雑誌「アイデア」最新号は、我が故郷宇和島が誇る世界的な奇才アーティスト大竹伸朗の特集です。
とはいえ、宇和島の人がどれだけこの人の存在を認識しているかはよく分かりません(宇和島で個展をやったというような話は少なくとも聞きません)。東京生れなのに、わざわざ宇和島という芸術の中心地とは決していえない(「世界の中心」ではあったらしいですが。。)場所へ引越して作品を作りそれを世界に発信するというのもなかなか「パンク」なものがありますが、作品自体も非常にパンクなものです。

今回の「アイデア」での特集は彼の「切り張り」作品を集めたものですが100ページを超える充実したものでこれ自体が彼の作品である、ともいえるような壮絶な内容になっています。偏狭的なまでの切り張り作業の末に完成された作品をさらにコラージュしたような内容ですが、情報過多にして猥雑な香りの立ちこめる彼の作品についてあれこれ言う文章力は私にはありません。

puzzoo.jpgこれまた奇才のボアダムズのEYEと組んだデュオPUZZOOのCDもついでに紹介しておきましょう。
美術の分野で行っていた切り張り作業を音楽でやったような内容ですが、全く関係のない雑多な音響やリズムが無造作に重ね合わされているのにも関わらず、曼荼羅を思わせるような宇宙的な調和が取れていて、同時にポップでユル〜イ感じも併せ持っています。

まっちゃん@シリウス : 09:37 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

October 02, 2006

IMAGINE YOKO

imagine_yoko.jpgこの本はオノ・ヨーコの様々な作品の写真や短文を収めたもので装丁も奇麗でそれ自身楽しめるものですが、むしろポイントはおまけのDVDです。

オノ・ヨーコの映像作品の収められたこのDVDの内容は以下の通りです。

Film No. 4 (Bottoms)
Film No. 13 Fly

どちらも7分間の抜粋ですが非常に面白い映像で、このために本体の本を買っても良いくらいです。

Film No. 4 (Bottoms)は多くの人のお尻のアップ映像ばかりをひたすら繋ぎ足したものですが、どアップにすることによってよく分からない物体がゆらゆら動くユーモラスな作品になっています。

特にオススメなのがFilm No. 13 Flyです。
女性の裸体の表面を動き回る蝿をやはりどアップで撮影したものですが、蝿が画面に大きく映し出されるほどのアップなので女性の体はもはや皮膚や体毛ではなく、砂漠や森のように見えます。そしてサウンド・トラックはオノ・ヨーコのヴォイス・パフォーマンスですが、彼女の声があたかも蝿の鳴き声のように聞こえる効果があまりにも絶品です。
これは是非とも全編見てみたいものです。

私はこの商品を表参道のナディッフで購入しましたが、以下の出版元から直接購入することも可能です。
BAKHALL

まっちゃん@シリウス : 07:37 PM | コメント (0) | トラックバック (0)

October 01, 2006

つボイノリオ「インカ帝国の成立」

[注意:上品な方向けのネタではありません]

カルトな方面で非常に有名なつボイノリオの2作品がiTunes Storeに登場しました。
「インカ帝国の成立」は放送禁止処分を受けた実績もあり、(多分)CD化すらされていない幻の迷曲です。
なぜレアなのかは下のリンクで試聴をすればすぐ分かるかと思いますが・・・

もう一曲は「金太の大冒険」を始めとする、つボイ氏の名作をチープなディスコ風メドレーにまとめたものです。

インカ帝国の成立
つボイノリオ - インカ帝国の成立 - Single - インカ帝国の成立

KINTA-MA XIM-MIX
つボイノリオ - KINTA-MA XIM-MIX - Single - KINTA MA-XIM MIX

ま、お下品といってしまえばそれまでなのですが、この手の物は私が4月に演奏したモーツァルトのカノンなどにもある訳で、音楽にそうした言葉が組み合わされることによる奇妙な効果は時代を超えた普遍性を持っているのでしょう。そしてそうした方向性は湯浅譲二氏の言葉と音響、コミュニケーションの繋がりについて追求した一連の作品にも結びつくのではないか、と自己を正当化しておきます。

そういえば「インカ帝国」でも連呼されているあの言葉を多国語だけでひたすら歌い続ける、タン・ドゥンの声楽曲がNHK FMで訂正無しで放送された、という話を思い出しました(私は未聴なのですが)。
曲名は失念しました。

まっちゃん@シリウス : 09:36 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

September 12, 2006

スペクトル

昨日、東工大のコーラスのヴォイス・トレーニングをした時に、ある学生がその模様をパソコンのスペクトル解析のソフトを使って記録しているのを見つけ、面白そうだったのでそれをヴォイス・トレーニングを受ける学生に見せながらレッスンしてみました。
声の「響き」の良し悪しはある程度、声の倍音成分の分布の仕方から分析出来るので、「今の声はうまく鳴っていないからこのあたりの周波数の倍音があまり出ていない」、などと言ってそのソフトが書き出すグラフを見ながら指摘出来る訳です。もちろん私が同じパッセージを歌って倍音成分の違いを目で比較させることも出来ます。
スペクトルとは直接関係ありませんが、レガートが出来ないと各音の間の音量が一瞬下がるのも一目瞭然ですから、学生に自覚症状を持たせる上でも有効です。

音を聞いて響きの違いを判断出来るのがベストなのですが、東工大生のような理系の学生にはスペクトル解析をしたグラフを見せた方が納得しやすい、というのが興味深かったです。

私も、普段耳で感覚的に捉えていることを、「科学的」に確認することができて新鮮な体験でした。

この手のスペクトル解析のアプリケーションはMaxMSPを使えば簡単に作れるので、早速制作してみました(上図、クリックで拡大)。
ついでにオシロスコープやレベルメータもくっつけておきました。

上図は私の声をMacの内蔵マイクでひろったものをスペクトル解析したものですが、母音の変化やピッチの変化が視覚的に分かるかと思います。ちなみに右側のほうはホーミーをやってみたものですけど10000Hz近くの高音域(グラフ上方)も良く鳴っていることが興味深いです。

歌の練習で使えそうなものとしてVocal Labというのも面白いですが、これは歌ったピッチをグラフで記録していくもので音程感覚を鍛え上げるのに役立ちます。
下のスクリーンショットでは4分音の練習もやっています(右側)が、こうやって見ると思ったよりもピッチが不安定であることが痛感されます。
予断ですがこのソフトの描く図形はケージの「龍安寺」のスコアを思い起こさせます。

まっちゃん@シリウス : 11:04 PM | コメント (4) | トラックバック (0)

August 05, 2006

ウクレレ・ウルトラマン

iTunesミュージックストアをあさっていたらいろいろと面白いものを発見しましたが、今回はウクレレものを紹介します。(リンクはすべてiTunesミュージックストアに繋がってます)

ウクレレジブリ
ウクレレ・ウルトラマン
ウクレレ ビートルズ 2
ウクレレ栗コーダー

ウクレレを中心にしたアレンジでリコーダーがメロディーで時折加わりますが、当然なごみ系のほのぼのしとした音楽になります。トトロやナウシカといったジブリものはともかく、ウルトラマン・ナンバーをウクレレでというのはキワモノの臭いぷんぷんでしたが、いやはや不安を裏切る面白さでした。「ウクレレ栗コーダー」にはディープ・パープルやダース・ベイダーの脱力カバーも入っていますがこれもオススメ。
曲によって口琴やちょっとした打楽器が絶妙に加わっていますがリコーダーでメロディー、ウクレレでコードのきざみ、チューバでベースラインという常識では考えられないようなアレンジのものもあります。
ビートルズのものにはヴォーカルが時折加わりますが、力の抜けたヴォーカルが気持ち良いです。

企画物的なこれらのアルバムですが、この種のものにありがちなやっつけ仕事的な所がなく、楽しんでアレンジ、演奏をしているのがよく伝わってきますし、BGMとして聴きたい人にとってもマニアックにアレンジを分析してみたい人にとっても楽しめる内容になっています。録音、ミキシングも非常に丁寧でウクレレの美しい響きを堪能できます。

店頭にこうしたCDが並んでいても買うのに躊躇してしまいますけどiTunesならこのようなマニアックなものでも試聴して曲ごとに購入できるので、思わず大量にぽちぽちクリックしてしまいます。

まっちゃん@シリウス : 12:44 AM | コメント (2) | トラックバック (0)

May 25, 2006

ハムザ・エルディーン死去

ウード奏者のハムザ・エルディーンが亡くなったそうです。>>ソース
といってもこの人のことを知っている人はそれほど多くないかもしれませんが、私は一度だけこの人と食事をしたことがあります。
学生時代に友人たちと渋谷のライブハウスで行われたクロノス・カルテットのライヴに行ったのですが(ライヴハウスで弦楽四重奏の「ライヴ」というのは当時かなり衝撃的でした。たしかジョン・ゾーンの曲などもやっていたと思います。もちろん彼らの18番のジミヘンも。)、そこで一曲ハムザ・エルディーンが打楽器でゲスト出演していたのです。アラビア音楽特有の(西欧の音楽の基準からすれば)微分音が印象的な曲でしたが、ライヴが終わってどこかで食事を取ろうかとうろうろしていたらハムザ・エルディーンとばったり出くわして、さっきのライヴは面白かったなどと話しかけたら、一緒に食事をしよう、みたいな流れになりました。

何の話をしたのかは今となってはほとんど記憶がありませんが、一つだけ良く覚えているのが、良い音楽家になるためにはルールを破れ、というようなことをしきりに強調していた事です。そうした言葉を形式的なものでないリアルな表現で学生時代に聞く事ができた体験は、私の現在の音楽的な位置にも少なからぬ影響を与えていると思います。
ご冥福をお祈りします。

そのライヴでも演奏された曲は、「PIECES OF AFRICA」というクロノス・カルテットのアルバムに収録されていますが、変な気負いのないこのアルバムはかなり愛聴したものです。

kroafrica.jpg

まっちゃん@シリウス : 12:03 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

April 10, 2006

「春の宵」終了

7日の「双子座三重奏団2nd LIVE 〜春の宵〜」はお陰様で無事に終了しました。ご来場、応援下さった方に改めてお礼申し上げます。

チラシ、当日配布したパンフレットなどの資料をPDFにしてまとめてますので、ご興味があれば参考になさって下さい。
http://tierkreis.web.infoseek.co.jp/archive/gemini2.html

とっちらかったプログラムでしたが、マニアックに吟味してもらえれば、それぞれの作品の間に様々な次元での連関があることが分かるかと思います。

ごく一部を紹介すれば、私の新作「まそなつかか」で倍音唱法、あるいはトランペットの自然倍音を多用したのに対して、ルシエでは倍音を一切含まないサイン波が作品の主要要素として用いられています。中川氏の新作「浴室のアルキメデス」の一部にもトランペットの自然倍音による即興的な部分もありますし、このタイトル自体カーゲルの「ヒポクラテスの誓い」とセットになるように、ということで決めたものです。

「春の宵」というタイトルにちなんで、アンコールは「花」というタイトルのついた二つの作品(滝廉太郎、ケージ)をメドレーで演奏しましたが、滝廉太郎の方には原曲にさまざまな春の曲をコラージュしたり、モーツァルトのイ長調のピアノソナタの断片をイントロとしてくっつけたり、と連奏ゲームのような趣向を凝らしました。

モーツァルトのお下品な歌詞のカノン(日本語訳による演奏)はバカ受けなのはある程度想像がつきましたが、ルシエが評判が良かったのに個人的には意外に思うと共に嬉しかったです。
ルシエのサイン波ものと聞くと、また彼のワンパターンか、と辟易する人もいそうですが、実際のライヴ会場でサイン波のCDを再生したときの音響の感触にはかなり独特なものがありました。

リハでPAの方とかなり議論して生音とCDのバランスを工夫したつもりだったのですが、お客さんが入る事によってそのバランスが相当に変わってしまい、CDのヴォリュームをリハの時よりはかなり落とさざるを得なかったという話を終演後に聞きましたが、特殊な音響なだけに、この辺の調整の難しさも実感しました。

こうした電子音響を伴う曲を一般的なクラシックのホールでやろうとすると、予算的にかなり負担が大きくなって大変ですしエンジニアの人が協力的とも限らないのですが、今回のようなライヴハウスであれば、PAは「標準仕様」なので追加料金のことを気にせずに気楽に使える、というのが便利です。ルシエ以外にも特殊唱法の部分をいくつかマイクで若干拾ってもらいましたが、少し話をしてみて信頼できそうな人だと分かったので、大まかなイメージだけ伝えて細かい判断はその人の裁量に任せる事にしました。終演後に今回の音響の仕事が面白かったと言ってもらって、私としても嬉しかったです。

ルシエは演奏、バランスの面でさらにブラッシュアップできるはずですが、バリトン、ピアノ、サイン波のための「果物と野菜」という作品の譜面、演奏用CD-Rを持っているので、この日本初演もいつか実現したいと思います。

余談ですが、本番日ぎりぎりまで声帯の不調によりほとんど歌えない状態が続いていて、ライヴの開催自体も危ぶまれるほど重症だったのですが、ある方の紹介して下さった病院(以下リンク先)での迅速な処置により何とか本番を持ちこたえる程度までに回復させる事が出来ました。

東商ビル診断所

日比谷駅近くという場所柄か、ミュージカル俳優風の人が沢山来院してましたが、俳優、歌手の声の事情を勘案した上での治療を行ってもらえるので、声を使う職業の方は緊急事態の時のためにここをチェックしておくと良いと思います。

まっちゃん@シリウス : 09:27 AM | コメント (0) | トラックバック (0)

March 16, 2006

Now listening

last fmというインターネット・ラジオの無料サービスがありますが、そのラジオで聴いている音楽だけでなく自分のパソコンやiPodで聞いている音楽の履歴もそのサイトで残せます。それをさらに自分のサイトで表示させるスクリプトが紹介されていたのでここで試験的に表示させてみます。
以下のリストは最近聴いた曲のリストです。


ページを読み込んだ時点での履歴が表示されるはずです。
その他、沢山聞いたアーティストや曲目のランキングも表示できます。

まっちゃん@シリウス : 11:08 AM | コメント (3) | トラックバック (0)

September 20, 2005

待ちぼうけ

誰でも知ってる山田耕筰の歌曲「待ちぼうけ」の歌詞はご存知かと思います。

待ちぼうけ 待ちぼうけ
ある日せっせこ野良かせぎ〜♪

せっせこ?

そう、「せっせと」ではなく「せっせこ」なのです。
きちんとした楽譜をみるとたしかに「せっせこ」となっています。
作りの甘い楽譜には「せっせと」と書いてあるものもありますし、ネットで歌詞を検索すると「せっせと」が圧倒的に多いですが、(100%の確証は持てないものの)かなりの確度で「せっせこ」であると言って良いと思います。

ほとんどの人は「せっせと」と信じて疑っていなかったでしょうし、私も約半年前まで全く気が付かなかったのですが(そしてほとんどの私の同業者もそうだと思います)日本のこうした作品は、間違った形で広まったものが結構多くあります。

同じ山田耕筰の「砂山」のピアノパートはニ短調の自然短音階で書かれていてドの音ががシャープでないことを強調するためにナチュラルを付けていたら、この曲がハ短調に移調されて出版された際、シの音に誤ってナチュラルが付けられて(本来は変ロ音に移調されるべきです。)普通の短調のようになって、そのまま広まってしまったという例があります。

同じ歌詞の中山晋平の「砂山」では8分音符が2つつながった時にはいわゆるジャズのスイングのようにターカといった3連符風に歌うべきだ(冒頭の「はずむように」という指示がそのことを指し示しています)ということが作曲者の弟子などに伝えられているのですが、これに関してもほとんどの人が8分音符を楽譜通りに歌ってしまってますし、そうした伝承があること自体を知らない人も相当多くいると思われます。

卒業式で良く歌われる「仰げば尊し」も「あおげば」ではなくて「おおげば」と発音するのが正しいのではという意見もあります。(もともとは「あふげば」と表記されていました)

そもそも文部省唱歌として知られている多くの作品は第3者が歌詞だけでなくメロディーやリズムを好き勝手に改作していて、それがあたかもオリジナルのように知られていたりもします。

日本の西洋音楽の歴史はたかだか100年ちょっとですが、誰でも知っている有名曲でこんなに疑問点だらけです。その割に原典研究がそれほど進んでいないようですが、この辺の事情は藍川由美さんの著書に詳しいです。

まっちゃん@シリウス : 07:51 PM | コメント (2) | トラックバック (0)

August 09, 2005

Musical Baton

ピアニストの大井浩明さんよりMusical Batonが回ってきました。(この前はお疲れ様でした)
1ヶ月以上放置してましたけど、重い腰を上げ回答することとします。

1.Total volume of music files on my computer/コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量
27GB
私はiPodもiTunesも大活用しますし、自分の演奏会の録音なども編集するためにパソコンにデータを取り込むことも多いので結構な音源がコンピューターに溜まってきてます。

2. Song playing right now/今聞いている曲
今は何も聴いていませんが、今日の仕事からの帰りにBoredomsのsuper æを聴いてました。


3. The last CD I bought/最後に買ったCD
知名定男「うたまーい」
やっぱり夏は沖縄の島唄が良いですね。

4. Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me/よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
これは物凄く悩みました。本当に沢山の音楽が私に影響を与えていますので。。
とりあえず今思いつくものを挙げます。